第126章 真相は目の前にある

黒谷は珍しく口答えひとつしなかった。いつも反らせている背筋が、みるみるうちに折れるように丸まり、ボディーガードに付き添われたまま退出していく。

「海乃、検査結果が出た」

野口颯汰が脇からゆっくり歩み出て、書類を差し出しながら説明した。

「黒谷優の身体には、棍棒による損傷が三十数か所。しかも全部、急所だけはきっちり避けてある。さらに負傷の前に、腎上腺素と神経系の毒素を投与されてる。痛みを――全部、はっきり感じるようにするやつだ。ったく、遊びが過ぎるだろ」

南坂海乃は記録に目を走らせ、眉間をぎゅっと寄せた。

「……誰が裏で禁制薬を流してるの。一般人に扱える権限じゃない」

ふと何かが繋...

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